消防Q&A
〜消防署の見学に来た小学生からよくある質問です〜
Q1. 消防車の色はなぜ赤いの?
外国(ドイツ)から日本へ最初に輸入された消防車が赤色だったため、そのまま赤になったという説や、赤色が火事を思わせる色だからというのが一般的な理由とされています。
また、法律で消防車は朱色(しゅいろ)と定められており、その他の緊急(きんきゅう)自動車は白色と定められているため、救急車は白色になっています。ちなみに救急車の赤いラインは、むかし消防署が救急業務(きゅうきゅうぎょうむ)を行なう前、日本赤十字社が白い救急車を使用していたので、これと区別するために赤いラインを入れたとされる説や火事を思わせる赤色が、消防署のイメージにつながるので赤いラインを入れたとされる説があります。
Q2. なぜ「119」番なの?
消防の仕事が始まったころは「112番」でした。これは、昔のダイヤル式の電話でかける時に、急いでかけられるように近い番号にしたのですが、急いでかけるあまり間違い電話が多かったため「1・1」と素早く回した後に、落ち着くように一番遠い番号の「9」を使用したので「119番」になったと言われています。
ちなみに、アメリカのニューヨークでは、「911番」、イギリスのロンドンでは「999番」、フィリピンのマニラでは「0」番になります。
Q3. 消防車や救急車はどれくらいスピードで走るの?
消防車や救急車などの緊急自動車は赤色警告灯(せきしょくけいこくとう)をつけ、サイレンを鳴らして走っています。信号が赤でも交差点に入れますが、いつでも止まれるスピードで徐行して通ります。
走る速度は一般道路で時速80キロ、高速道路で時速100キロと法律で定められています。
Q4. 火事がない時は何をしているの?
火事などの災害はいつ起こるかわかりません、いつ起きても出動できるように消防車の点検をしたり、さまざまな災害に対応できるようにあらかじめ勉強や訓練をしています。
また、その他にも市民のみなさんに応急手当(心肺そ生法)の指導や火災予防(火事を起こさないためにどうするか、万が一火事が起きたらどうしたらいいのか)を呼びかけています。
Q5. なぜ、「消防」と言うの?
「消防」という言葉は、火を消す「消火」と災害を防ぐ「防災」を合わせたもので、その仕事をする場所なので「消防署」と言います。
Q6. 火事が起きたら消防車は何台出動するの?
益田消防署では一般の建物・林野火災で、指揮車1隊、タンク車1隊、ポンプ車1隊、予防車1隊の合計4台の消防車が出動します。
また、火災の種類(車両・船舶・航空機・トンネル)や規模により出動する車両の種類や台数が増えます。
Q7. 消防署にはどんな車があるの?
消防車の種類には次のものがあります。
- タンク車〜1.5t〜2.0tの水を積んだ消防車で2分〜5分間水を出せます。
- ポンプ車〜水を吸い上げて放水したりタンク車に水を送ります。
- 化学車〜油や薬品類など水では消えない火災に泡で火を消します。
- はしご車〜30m級はしご車で、救助活動や放水したりします。
- 救助工作車〜交通事故や水難事故などさまざまな救助活動に出動します。
- 指揮車〜現場指揮本部を設営します。
- 予防車〜火災現場の原因調査を行ないます。
- 救急車〜救急車は高規格救急車と普通の救急車の2種類があります。
高規格救急車とは、心肺機能停止状態(しんぱいきのうていしじょうたい)の傷病者(しょうびょうしゃ)に対して救急救命士(きゅうきゅうきゅうめいし)が医師の指示のもとに特別な行為ができる救急車で、高い品質と性能をもった車両です。
Q8. 火事を消すのに水はどれくらい使うの?
火事によって使う水の量は違います。少しの水で消える火事や、何台もの消防車が何時間も放水して消える火事もあります。
Q9. 消防署の仕事は何時から何時まで? 休みはあるの?
火災や救急などの緊急の仕事をする消防署に休みはありません。
勤務している職員は朝8時30分から夕方5時15分まで勤務する日勤と、消防隊・救急隊・通信指令員などの朝8時30分から翌朝の8時30分までの24時間勤務する隔日(かくじつ)勤務があり、次の勤務の職員と交替します。また、職員の休みは皆さんのお父さんやお母さんと同じ週休2日で交替して休みを取ります。
Q10. 消防職員に女性はいますか?
平成11年4月から女性消防士を採用し、令和3年4月現在で3名の女性消防士が勤務しています。男性職員と同じように災害現場にもでて活動しています。
Q11. ホースの長さはどれくらい?
ホースの長さは1本20mです。火事の時は燃えているところまで何本もホースをつないで使います。またホースの太さには65mm径(けい)と50mm径の2種類があります。
Q12. 訓練はどんなことをしていますか?
消防隊、救急隊、救助隊、はしご隊、それぞれ訓練があります。簡単に説明すると次のようなものがあります。
- 消防隊〜ホースを延ばしたり、放水する訓練
- 救急隊〜心肺そ生法の勉強や救急資器材の取扱い訓練
- 救助隊〜ロープを使った訓練や救助資器材の操作
- はしご隊〜はしご車の操作訓練や救助、放水訓練
また、さまざまな災害を想定して、各隊の連携(れんけい)訓練や、資料やビデオを見て勉強する事も訓練になります。
Q13. 消防車にはどんなものが積んでありますか?
消火するための水やホースをはじめ、はしご・空気呼吸器・照明器具・ガス検知器・油吸着マット・ロープ・斧(おの)・鎌(かま)・スコップなど現場活動がスムースに行なえるように、いろいろな物が積んであります。
Q14. はしご車のはしごは何メートルまで伸びますか?
益田署にあるはしご車は、30mまで伸ばすことができます。建物の8〜9階の高さです。
Q15. はしご車が届かない高い建物の火事はどうやって消すの?
はしご車が届かないような高い建物には、スプリンクラーなどの消防用設備(しょうぼうようせつび)等を付ける決まりがあり、火災が発生した時には自動的に消火できるようになっています。
Q16. 消防車の水はどこの水を使っていますか?
消火栓(しょうかせん)や防火水槽(ぼうかすいそう)の水、河川・プール・堤(つつみ)などの水を使って消火します。また、消火栓の水はみなさんが家で飲んでいる水道の水と同じです。
Q17. 山火事はどうやって消すの?
消防車が入れるところまでの一番近い消防用水に止まり、そこからホースを延ばして火を消します。また、持ち運びができる可搬式小型ポンプを何台も使用して中継しながら消火することもあります。
そのほかにも、高い山などでホースを延ばすことが難しい場所では、水の入った袋を背負って消火したり、ヘリコプターで消火することもあります。
Q18. 火事の時に着る服は重いですか?
防火衣は上下で約10kgあり、ヘルメット・長靴・ライト・空気呼吸器などの装備品を合わせると約25kgの重さがあります。小学校低学年の子供一人を背負って活動しているような感じです。
Q19. 消火する時、火は怖くないですか?
怖いです。燃えている建物の中は炎と煙でいっぱいです。火災で亡くなった方のほとんどは煙を吸ったことが原因で亡くなっています。そのため、安全に消火活動ができるよう日ごろから訓練をしています。
Q20. 消防士の仕事をしていて良かったことは何ですか?
現場活動をしている時に、みなさんの安心した顔や「ありがとう」と声をかけて下さった時にこの仕事をしていて良かったなと思います。
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